平成17年度活動記録

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開 催 回開 催 日会  場内  容
第73回H18年4月5日(水)福井県立病院特別講演「胃X線撮影法Ⅱ - 初めて胃の症例検討をされる方のために - 」
第72回H18年3月1日(水)公立丹南病院医師講演「当院の大腸SM癌症例」
ワンポイント講座
症例検討会
第71回H17年12月7日(水)春江病院メーカー講演「バリウム造影剤の基礎と開発」
ワンポイント講座
症例検討会
第70回H17年10月5日(水)福井県立病院特別講演「所見レポート記載に必要な用語の解説 - 症例検討を踏まえて? - 」
第69回H17年8月3日(水)福井県立病院医師講演「内視鏡全盛時代における胃透視の役割」
ワンポイント講座
症例検討会
第68回H17年6月1日(水)福井県済生会病院平成17年度総会
会員発表「済生会病院健診システム紹介」
福井県済生会病院 健診センター見学

第73回研究会

特別講演  「 胃X線撮影法Ⅱ - 初めて胃の症例検討をされる方のために - 」

大阪胃・大腸撮影研究会(銀杏会) 中村 信美 先生

大阪胃・大腸撮影研究会 中村先生

今回は、中村先生の著書である『胃X線撮影法II』の内容をもとに話をしていただいた。
読影は撮影に、撮影は読影にフィードバックされるから、胃X線写真の読影を習得するには、良い写真を撮ること、すなわち撮影技術の向上が必要なのは当然であるが、自分が尊敬できる師を見つけて、胃X線撮影に対する考え方・姿勢などを学ぶことも大切であると強調された。
読影は写真の質により異なり、その写真の質は撮影技術により変わるのは必然である。読影するためには質の高い写真を提供することが必要であるが、だからといって悪い写真を読まないということではなく、どんな写真でも素直に写っているままの所見を表現すれば良いと述べられた。
次に、1、胃の変形(1)小弯短縮 2)B型変形 3)砂時計胃 4)幽門狭小 5)胃壁伸展の悪いスキルス)
2、胃辺縁の異常(1)ニッシェ2)壁不整像3)壁硬化、直線像4)陰影欠損5)弯入、たるみ)
3、胃内腔面の異常(1)ニッシェ2)陰影欠損3)粘膜ひだの異常)
のそれぞれについて症例を提示しながらわかりやすく説明をしていただいた。
読影を行なうために大切なポイントは、
1, できるだけ多くの病変について肉眼所見を知っていること(知識)
2, 撮影されたすべての写真を読影すること
3, 撮影された写真の質から、どの程度の所見まで信頼性があるか判断すること
4, 各撮影体位により描出された病変のスケッチを行い、病変を立体的に把握できるように習練すること。
5, 病変のみの検討に終わらず、周囲の粘膜(背景粘膜)の胃小区像の変化を見ておくこと。
6, 読影の実際で役立つ所見は、対称性、均等性、規則性、連続性、限局性、びまん性、伸展性、恒常性などがある。
つづいて症例解析の順序として、
1 隆起性病変
2 陥凹性病変
3 隆起+陥凹性病変
についての説明があり、充満像、二重造影像の読影手順、そして陥凹性病変の良・悪性鑑別のポイントへと話が進んだ。
とくに悪性像の基本、良性潰瘍病変の特徴など貴重な症例をふんだんに見せていただきながらの説明であった。
また、前後壁の病変を見分ける方法として左手の法則の話をされたが、以前これに似た法則として、県立病院宮下技師が左腕の法則を発表されたことが思い出された。
今回は、多くの症例を提示していただきながら、非常に丁寧にそれぞれの所見について説明していただき大変勉強になりました。それ以上に先生の情熱が会場の参加者全員に伝わったのではないかと思っています。紙面を借りてお礼申し上げます。どうもありがとうございました。

文責K,K 校正N,Y

第72回研究会

特別講演 「 当院の大腸SM癌症例 」

公立丹南病院 外科 北島 竜美 先生

丹南病院 北島先生

2002年に大腸癌で亡くなった方は37,000人にも上り、増加傾向にある。
大腸の検査方法には、X線検査(注腸撮影法)と内視鏡検査(全大腸検査)があり内視鏡検査が主流となってきている。
大腸の中にできたいぼ状の病変をすべてポリープと言い、形はキノコのような有茎性のものから平坦なもの、陥凹型などがあり、色・形・大きさで良悪性の判断を行なう必要がある。
また、内視鏡治療を行なうには2cm位の大きさ、深達度がSm2までで適応の判断が難しいものがあります。
合併症には穿孔・出血がありますが、治療終了後1週間は激しい運動はしないように注意が必要とのことでした。
大腸癌は良性から悪性へ変化するものとDenovoタイプとがあり、小さくても深く潜っているものがあり要注意である。
大きさから見ると、10mm:5.8%、21mm: 44.3%位の癌発生率で2cmをこしたら癌を疑って検査をした方がよいと思われる。
また切除例から見た癌発生部位別頻度を見ると直腸:40%、S状:18%、上行:17%、横行:13%、盲腸:8%、下行:4%で、全国平均と変わらない結果となった。
癌発生部位は、深部(盲腸部)ほど早期癌は少なく、左側(肛門側)ほど早期ガン比率が高く検査の難しさを物語っている。
年齢層が高いほど癌発生率が高く、高分化型癌が多い。大腸癌においては早期癌(Sm)でも10%位に転移(肝転移が多い)が見られるとのことでした。
形体から見ると左側(肛門側)に隆起病変が多く、深部ほど(盲腸)平坦型が多く見つかっている。診療に忙しい中講演をしていただきさらに症例を沢山説明しながら見せていただき有り難うございました。

ワンポイント講座

福井県済生会病院  坪内 啓正 さん・福井県立病院  笠原 さん

症例検討会

集団検診間接撮影の症例、技師1年目(撮影を初めて半年位の技師)
体上部・後壁の隆起性病変+陥凹病変の病変を写し出していた。
隆起成分はSMT用であるため、十分悪性を疑える写真であった。
まだ結果が出ていないのが残念な症例と考える。
わずか100ccのバリウム量で的確な所見を写し出していた症例であった。

文責K,K 校正N,Y

第71回研究会

特別講演  「 バリウム造影剤の基礎と開発 」 

境化学工業株式会社 医薬研究所 松本 俊彦 先生

寒さが身にしみる季節のせいか、忘年会等で皆さん何かと気ぜわしいからか、今回は出席者が少なく、こぢんまりとした研究会となった。
特別講演では、硫酸バリウムがどのようにして造影剤としてのバリウムになっていくのかを説明していただいたが、そこで重要な役目を果たしているのが分散剤であり、実際に机の上で実験を行うことで、いかに分散剤がバリウムの耐酸性・耐発泡剤性等に大きな影響を与えているのかが良くわかった。
ビーカーの中身をかき回していると、学生時代に戻ったようで楽しい雰囲気であった。
また、現在は高濃度バリウム使用が主流となっているが、実際の使用にあたって、パウダーミキサーと家庭用ミキサーとの撹拌による懸濁方法の違いや、ボトル入り製剤の懸濁方法について、日頃何気なく行っていることであるが、細かい注意点を教えていただいた。
ミキサーを使用する場合は、ミキサーの洗浄をしっかりと行うことは言うまでもない。
最後に、新製品である180w/v%のゾル製剤の紹介があり、「高濃度付着」と「簡便性」を兼ね備えた製剤を目指し開発されたとの事であったが、もし使われた方がおられたら、感想等を教えてください。
続いて質疑応答にうつったが、硫酸バリウム製剤については、厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知による『使用上の注意』の改訂を受けて、ショック、アナフィラキシー症状についての関心が高く、それについての質問や意見が飛び交った。
今後は、バリウム飲用の際にも同意書が必要となる時代になってくるのであろうか。
その後も多くの質問が途切れることなく続き、こぢんまりとした雰囲気が功を奏したのかと思われたが、汗をかきながら答えてくださった松本先生、大変お疲れ様でした。どうもありがとうございました。

ワンポイント講座 

福井県済生会病院 坪内 啓正 さん・福井県立病院 笠原 茂 さん・高野病院 松澤 和成 さん

体中部後壁のⅡc adv の症例であった。すでに胃全摘が決定しているとのことであったが、術前の写真として、何が求められるのかが話し合われた。言うは易し行なうは難し!苦労の後がみられた写真であった。

症例検討

2例提示された。
症例1胃SMT症例(穹窿部にある隆起性病変)
50歳代女性。
胃カメラ検査では「ECJ直下」に指摘されたが胃透視では穹隆部前壁に描出されたSMT症例。

 

症例2大腸がん症例(直腸の2型の症例)
50歳代女性。
大腸カメラが通過困難なほど内腔が狭小した大腸がんにバリウム注腸を実施した症例。
CTでは骨盤腔内に膿瘍?を認め、DIPにて右尿管への浸潤が疑われた。
3型を疑ったが、後日の手術で2型と報告を受けている。
注腸、腸カメラの他にもDIPやCTの画像も提示され、大変参考になった症例であった。

文責K,K 校正N,Y

第70回研究会

特別講演 「 所見レポート記載に必要な用語の解説 - 症例検討を踏まえて? - 」

四日市健診クリニック 検診業務課長 西川 孝 先生

四日市健診クリニック 西川先生
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今回は三重県より西川先生をお迎えしての特別講演でした。
急きょ研究会内容及び場所が変更となり、技師会広報と内容が変わってしまったことを始めにお詫び?いやいや消化管の会員の皆様にだけお詫びします。
しかし内容については吟味してあり、来られた方は満足して帰宅されたことと思います。
最初のレポートの必要性については、学会などでもよく聞く話(読影をされている先生方のアンケートでは85%の読影医がレポート記載を望んでいるという事実)を取り上げておられたが、さすがに検診業務をしているだけあって視点が違う。お客様満足度を考えるように話をされていた。
放射線技師にとってのお客様とは誰か!検診を受けられる受診者はもちろんのこと、読影をされるドクターも視点を変えれば(撮影を依頼される)お客様なのである。はたして追加撮影のみで、お客様に満足のいく情報を提供できているのかをよく考えてみよう。
またIS09001品質保証的な考え方に基づいて、レポート作成の必要性を具体的に説明されていた。

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PDCA(Plan Do Check Act)サイクルから見るお客様満足度。これは目から鱗ですね。いかに自分が偏った方向からしか物事を見ていなかったかがよく解りました。
さらに目的を達成させるためのレポート記載の手順(エックス線画像の見方:プロセス)についての説明がなされた。最初に画像の評価、つづいて読影が可能かの判断(存在、質的診断の評価)、そして共通用語による言葉での記載をする。すると、「あら、レポートが書けちゃった。」となるそうである。
所見レポートには絶対必要事項(7項目)と相対必要事項(6項目)があり、それぞれについて細かく説明がされ、それに付随して共通用語(所見用語)の解説、胃の形態学(瀑状胃、牛角胃等)の説明、そして粘膜面の用語を一つ一つ丁寧に症例を交えながら説明がされた。
また、組織型からみた癌の特徴、形態の違いについてもわかりやすく説明していただいたが、聞き逃していることも多々あったのではないかと反省している次第である(実は研究会終了後の懇親会が頭をかすめていたと思われる)。
西川先生には、夜遅くまでお付合いしていただきありがとうございました。今後もよろしくお願いします。

文責K,K 校正N,Y

第69回研究会

医師講演  「 内視鏡全盛時代における胃透視の役割 」

福井県立病院外科   細川 治 先生

県立病院 細川先生

全国的にも胃X線透視の数が減っているようであるが、従来の胃癌診断の進め方について説明がされ、減少している原因の一部を垣間見たようであった.
胃癌集団検診後の精検方法が、1988年前後より内視鏡に取って代わってきている現実を、技師は真摯に受け止めて技術を研鑽しなければいけない.
そこで、内視鏡検査とは何かということを知る必要がある.
内視鏡検査が胃X線検査に優る点
1. カラー画像であり情報量が多い.
2. 生検を行うことができ、病理組織診断が付加される.
3. 手技が容易であり、比較的短期間でマスター可能の気分になる.
4. 機器の進歩により、超音波観察や拡大観察が可能となった.
胃X線検査が内視鏡検査に優る点
1. 胃全体を俯瞰的に観察できる.
2. 病巣と噴門、胃角、幽門との位置関係、小弯・大弯との距離が容易に判定できる.
3. 画像が客観的である.
以上をよく理解して胃透視に望んでほしい.
精密胃透視を行うには
条件:すでに胃病変の大まかな部位等の情報が得られている.
目的:治療を前提としており、治療のための性状診断をめざす.
留意点:透視環境を悪くする要因を出来るだけ排除する.
奇しくも、今年のがん部会主催研究会で、精密胃透視の組み立て方についての講演があったが、我々技師は精密胃透視の目的をよく理解し透視に望むべきであろう.

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今回、細川先生の撮影方法を説明して頂いた.
前日からの前処置に始まり、胃内粘液溶解除去剤の使用、胃液の排除、さらに少量バリウムで胃内洗浄、排液等を行った後に新しいバリウムを追加、シェーキングでバリウムを付けながら撮影へと進んでいく.
また胃形にあわせて枕を使用する等、いかに病変の大きさ、深達度等を正確に表していくかが大切である.
その後、内視鏡治療について話が進んでいき、EMRの手技の説明に続いて、最新治療ESD(endoscopic submucosal dissection)の実際をビデオで見せていただいた.
粘膜切除から切開剥離法へ変わることにより、さらに大きな病変でも内視鏡的治療が可能になり QOLの向上が期待される.
それに答えるためには、技師が撮影するルーチンで見逃しがないことも必要であるが、最低限、早期癌か進行癌かを区別できる写真が必要になる.
さらに、精密透視を担当する技師には粘膜内癌か否かの診断ができる技術が必要とされてきている.
ただ、ボタンを押してたまたま写っている写真を提供して喜んでいる技師は、早く意識改革をしていただきたい.

ワンポイント講座

福井県済生会病院 坪内 啓正 さん・福井県立病院 笠原 茂 さん・高野病院 松澤 和成 さん )

坪内さん 松澤さん 笠原さん

今回から新しく始まったコーナであるが、これからの時代を担う若い技師さんたちにワンコーナを担当していただき、好きな内容(若い会員たちが望む内容)で進めていってもらう事になった.
第1回は症例検討会
スライド1枚5秒間隔で流していき読影をするというコーナでした.
原稿用のデジカメを撮影していたら、とてもとてもみる時間がありませんでした.この早さで的確に当てた人は上級者かな?と思ってしまいました.
できれば、間違いの回答についてのコメントも欲しいかな.この早さだと泡があればポリープと読んだりもするだろうし、正しい回答だけでなく間違いやすいポイントなども教えてほしいですな!!

症例検討会

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いつもながら時間配分が悪いのか、時間が押している中での症例検討会、今後の検討課題ではないだろうか.
じっくりと正確な回答、説明も詳しくお願いしたいものである.
今回は混合型の症例であるが、早とちりの私、大きな隆起表面平滑できれいな病変だから腺腫かなと思っていたら、周りに大きな低い隆起、これ皆癌だった?
読影を担当した技師さんは、若いのにしっかり当てていましたが、深達度までは無理だったみたいです.
内視鏡をみると大きな隆起の表面は凸凹、病理診断からみると進行癌、それも IIc 付きで.写真もよくみれば陥凹らしき物が.
やはりもっと時間をかけて内容を検討していかないとだめなのかな、それとも皆さんは OKだったのかな.でも驚きの症例でした.

文責K,K 校正N,Y

第68回研究会

平成17年度総会

県立病院 寺本さん

今回は、年度始めの総会と言うことで参加者が少ないだろうと思っていましたが、なんと20人を超えていました.世話人が一生懸命計画を立てていますから、皆さん出席して下さい.
昨年度は10周年記念という事で、顧問の細川先生をお招きしてパーティを開催したり、記念CDを配ったりと大変な一年だったと思われます.そのおかげか (?)、あるいはマンネリ過ぎるのか(?)、若手より押し上げがあり、うれしいことに1コーナーを自分達でやりたいとの発言がありました。今までがんばってきた甲斐があったもんだと思っています.
さて、17年度総会ですが、寺本世話人より16年度事業報告が、続いて山川世話人より会計報告があり、17年度への繰越金が増えているとのこと.う~ん、コトシは大先生でも呼んでみたいな・・・なんて思ちゃったりしています.
次に17年度事業計画について寺本世話人より報告.若手コーナーについては、総会時に行ったアンケート結果に基づきながら試行錯誤して行くとのことでした.ガンバレ、若者!!でも、僕達はどうなんだろう.年寄りだとは思っていない(思いたくない?)のだけど・・・などと思いつつ総会は無事終了しました.できれば、もっと意見の交換等ができるようになると良いのですが、福井県民は、皆恥ずかしがりや??

会員発表  「 済生会病院システム紹介 」

福井県済生会病院  野路 育伸 さん

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次に、会員発表コーナーとして、野路世話人より済生会病院健診システムについての説明がありました.
特に胃検診においては、フィルムレス化による独自の検診システムを構築し、デジタル化と言うことでオーダリングを含めてシステムをカスタマイズし作成されているとのことでしたが、ハッキリ言って良く解りませんでした.ごめんなさい!!
でもその後、施設を見学しながらシステムの説明をして頂いたおかげで、少しネットの達人に近付いたかな?
野路世話人においては、仕事中にもかかわらず快くシステムの紹介を始め、施設見学までさせて頂きありがとうございました.

 
 

施設見学  済生会病院健診センター見学

文責K,K 校正N,Y
 
 
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Last-modified: Sun, 05 Feb 2017 10:27:54 JST (232d)