平成14年度活動記録

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内容の詳細は各開催回数の所をクリックしてください
 
開 催 回開 催 日会  場内  容
第55回H15年4月3日(水)福井県立病院特別講演「消化管・読影の基礎とキーフィルムの見つけ方」
症例検討会
第54回H15年3月5日(水)中村病院メーカー講演 「フラットパネルの現状と将来」
胃ルーチンの紹介と画像評価④「高野病院ルーチン」
症例検討会
第53回H14年12月4日(水)春江病院会員発表「注腸X線検査ルーチン撮影の紹介」
注腸ルーチンの紹介と画像評価①「春江病院ルーチン」
症例検討会
第52回H14年10月2日(水)福井社会保険病院医師講演「上部消化管内視鏡像の見方と読み方」
症例検討会
第51回H14年8月7日(水)福井県済生会病院会員発表1「胃X線フィルム読影の手順」
会員発表2「胃集検発見がんフィルムの読影 - ポジショニングを考えよう - 」
胃ルーチンの紹介と画像評価③「福井県済生会病院ルーチン」
第50回H14年6月5日(水)福井県立病院メーカー講演「注腸用バリウムの特性と開発」
平成14年度総会

第55回研究会

特別講演    「 消化管・読影の基礎とキーフィルムのみつけ方 」

湯川研一クリニック放射線科技師長   柏木 秀樹 先生

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今回、福井では2回目の講演となる柏木先生をお迎えしての開催となりました。
基礎と言う事でしたが、貴重な症例を提示して頂きながら、わかりやすく説明して頂いた事に改めてお礼申し上げます。
まず、上部消化管の読影の基礎について話がありました。
・ 病変をどのように認識するか(病変の有無・種類・病変の範囲など)
・ 良悪性の鑑別(ひだの集中の有無・周辺粘膜の性状など)
・ 深達度診断(レントゲン写真で判断ができる)
・ 組織型分類(分化型、未分化型、特殊型など)
・ 胃癌の肉眼分類(0型~5型まで)
・ 陥凹性病変(形、深さ、辺縁の性状、内面の性状、硬さ、集中の有無など)
・ 隆起性病変(形、大きさ、立ち上がり、高さ、表面の性状、辺縁の性状、硬さなど)
・ 癌の浸潤増殖様式(INF分類)
以上の説明の中で、技師がほんの少し努力を加える事で、診断に大きな影響を与える(良悪性の判断、深達度の判断など)と言う事を力説されていました。

suraido55.gif

続いて、大腸病変の読影の基本について話がありました。
大腸を撮影する基本は、回盲部までバリウムを行き届かせ、二重造影で撮影する事であるが、二重造影の過信は危険との事。
また、S状結腸部は特に重なりを避けるように撮影する事が重要であり、病変を見つけた場合は、空気少量撮影、あるいはバリウムを病変に振りかけたり、漂わせたりする撮影を行ない、隆起性か、陥凹性か、悪性か、良性 かを見極める写真が必要との事でした。
読影については、ツーフィンガ法で直腸から深部結腸まで読んでいくが、腸管との重なり等に注意する必要がある。また大腸の検査は、前処置の出来次第で病変描出能が変わる事を理解し なければならないとの事でした。
最後に「まとめ」ですが、スライドの通りだと思います。
「言うは易く、行なうは難し」と言う言葉がありますが、技師1人1人の努力が今後の消化管撮影の未来を握っていると言っても過言ではないと改めて私自信が認識した講演でした。

症例検討会

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時間の関係で、柏木先生のルーチン撮影(上部、下部)を紹介して頂き、それについての質疑応答を行ないました。ただただ驚嘆するばかりの写真であった事を付け加えておきます。
大腸検査の工夫
※ 前処置を変える。
・ブラウン変法が主流であるが、前処置の不良例が見られるので、マグコロールP等張液前処置法に変える事により、良好な結果が得られている。
※バリウム濃度をやや高めにする(100%位)。
・ 平坦型隆起がよく描出されるようになった。

文責K,K 校正N,Y

第54回研究会

メーカー講演   「 フラットパネルの現状と将来 」

島津製作所   医用技術部主任   武本 隆之 先生

島津製作所 武本先生

今回はフラットパネル(以下FPD)の現状と将来と言う事でお話をして頂きました。
FPDの現状を知るために現在使用されているI.I.方式を知る必要があり、以下内容については開催記録を参照とさせてもらいました。
X線テレビ装置の主流であったI.I.方式は入力面にCsIシンチレータを持っており、入射X線が光子としてI.I.に入力すると
❶入力蛍光面(CsI)にて電子に変換
❷出力蛍光面(ZnS)にて再度光子に変換
❸CCDカメラなどの撮像装置に入力される
I.I.は蛍光面が曲面であるがゆえ視野周辺部で画像に歪みが生じるのが欠点です。
一方FPDには、I.I.のシステムと同様のCsIを入力面に持ち、入力した光子をいったん光子に変換し、これをフォトダイオードの層にて電荷に変換したものを画像化する「間接方式」と、a-Se(アモルファスセレニウム)膜により入力した光子を直接電荷に変換する「直接方式」があるが、島津製作所ではTFTパネルをシャープから提供を受け、後者の「直接方式」に取り組んでいる。
また島津製作所が目指すFPDは撮影と透視(動画)の両方の機能を備えたもので、性能は右表のように設定している。
直接方式FPDはI.I.や間接方式FPDと比べると空間分解能が高く(MTFが高い)、またFPD特有の高い検出効率(S/N比、DQE※が高い)も保持している。
※ DQEとは入力S/Nを出力S/Nで除して2乗したもので、フィルムスクリーン<CR<I.I.<FPDとなっている。
理想的にはDQE=1で、DQEが1より小さくなるほど画質評価は劣る。FPDでも変換時やノイズの影響でDQEが1とはなっていない。
FPDはいま発展途上段階であるが、現状においてLeeds-Phantomを用いた視認性の試験ではI.I.方式と変わらず、X線感度特性においてはフィルムスクリーンより感度が高く、直線のγを有している。
FPDは真に直線のγを有しているので、線量を大幅に増減させてもほぼ同等に良質の画像を得ることができるので、ダイナミックレンジがとても広いといえる。
また先述の目標におけるフレームレートであるが、心臓領域では60fpsを要求される。これも工夫により一応達成している。
その他実用レベルに適した改良はハード的な問題もあり今後の課題となっていが、現状にておいて、FPDは感度、空間分解能、画像歪み、ダイナミックレンジなど全てにおいて、フィルムスクリーン、I.I.より優れていると言える。
X線TVやアンギオ領域において期待されているFPDであるが、今後はコーンビームCTや断層撮影装置への応用が考えられている。
断層撮影は今日の医療において使用頻度は低いものの、いまだ利用されている。これまでフィルムスクリーン法、I.I.DR法などで行われていた断層撮影は1断層につき1撮影が必要であったが、FPDを用いた場合はコンピュータによる処理を加えることで1撮影で複数の断層写真を撮影することができる特徴があり、実際に開発段階の写真を見せていただき参加者は驚いていた。
またFPDをCアーム装置に取り付け、患者さまの周囲を回転させればCTと同様の断面像を得ることもでき、これをもとに血管系や骨の3D画像を構築することも当然可能である。
現在、多くのメーカーがFPDを開発、一部商品化されたものもあるがFPDに不可欠なTFTパネルの供給元も各社で異なり、これにFPDとしての成膜加工を施す方法も各社で異なる。
今後FPDを選定していただくにあたり次のポイントに注意すると良いと思われる。
❶空間分解能
❷検出感度
❸被曝線量
❹ダイナミックレンジ
❺応答性※
❻広い視野。
※ 残像の有無。間接方式FPDではフォトダイオードのコンデンサ効果により、透視画像に残像が強く残る問題がある。ただし直接方式でも皆無ではない。

胃ルーチンの紹介と画像評価④  「 高野病院ルーチン 」

評価担当委員  福井県立病院  笠原 茂 さん

高野病院 松澤さん

提出された高野病院の胃透視フィルムと注腸フィルムを提示、高野病院松澤氏よりルーチン撮影法について説明、県立病院笠原氏により画像評価の結果が報告された。
ルーチン撮影法については、高野病院まで御連絡下さい。
胃透視の画像評価は撮影体位の不良、撮影タイミングの不良(2重造影像の不足)などにより示現領域の不足などが見られ、過度なバリウム付着厚により粘膜描出においても若干スコアが落ちた。胃透視のストマップにおけるスコアは72点(満点77点)であり、粘膜描出に関するスコアを加えると総合85点となった。
注腸透視においてはバリウム付着や残渣において評価が高く、無名溝の描出におけるスコア不足が見られるものの各部位、各評価においてほぼ満点の5点を得ている。
ただし注腸の側面像がなく残念であった。
ルーチン撮影についてはどの施設でも示現領域は良いが、実際のフィルムを評価していくとわずかながらポイントが下がる。
おそらく私が思うに「観てるつもり、写しているつもり」と言う隙ではないかと思う。
だから、こうして第三者に評価して頂く事により自分の欠点が見つかり、そこを注意する事によりステップアップができるのではないかと思いますので、どしどしフィルムの評価をお願いして下さい。

症例検討会

1例目
女性。体重減少により来院。触診により右下腹部に硬い腫瘤を認め、腹部エコーにて同部位にpseudo-kidney-signを認めた。
全腹部CT(単純+造影)にて上行結腸に壁肥厚、周囲のリンパ節の腫大を認めた。
大腸カメラ検査も実施されたが、このとき経ERCPチューブ的に注腸用バリウムを上行結腸に注入し病変の描出を行っているので別途注腸検査は行われていない。
肝転移は見られず右半結腸切除術ならびに胆嚢摘出術(胆石症のため)が行われました。
肉眼型は2型、サイズは長径で60mm、病理診断では signet-ring-cell-carcinomaと診断されました。
2例目
女性。腹部エコーにてダグラス窩に腹水様の無エコー域を認めたが、無エコー帯に点状エコーを有するため膿瘍と判断、腹部造影CTを実施。
膿瘍の経皮的ドレナージ施行後、ガストログラフィンによる注腸検査を実施した。結果骨盤腔内での消化管穿孔と診断され同日手術が実施された。
今回の2症例は、トータル画像を目指す技師にとっては基本的なエコー画像、CT画像ではなかったかと思う。
普段見なれない私には刺激が強い写真ではあるが、病院勤務の技師さん達には充分理解できたと思われます。
患者様にやさしい検査とは何か、考えさせられる症例検討会であったと思います。

文責K,K 校正N,Y

第53回研究会

会員発表    「 注腸X線検査ルーチン撮影の紹介 」

春江病院     前川 晃一郎 さん

「注腸X線検査ルーチン撮影の紹介」と題して、前川世話人よりレクチャーが行なわれました。
前川世話人曰く、「マーゲンの検査より簡単ですから皆さんもチャレンジしてみて下さい。」との事。しかし、これでレポートを終えたのでは何の記録にもならないので、ハタと困ってしまいました。
今回、バリウムの入れ方から撮影のポイントまでを丁寧に説明して下さいましたが、いざレポートを書こうとするとうまく書けないのが残念です。うろ覚えの記憶をたどりながら・・・。
患者さんには事前にパンフレットを読んでもらう事で、前処置(ブラウン変法を使用)や検査についての不安を取り除き、患者さんが緊張しないように心掛けているようです。

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最初に副交感神経遮断剤(ブスコパン:注射により腸管が少し拡張する?)を筋注します。禁忌の方には細心の注意が必要ですが、会場からは、日集検の東海北陸地方会で、ペパーミントやツムラT68使用経験の報告があったとの話題が出ました(抗コリン剤の変わりとして使用する)。
バリウムは2種類のゾルを混合し84%300~400ccでエネマユニットを使用。フィルムはUR-3、増感紙HR-4 システム感度250~260位です。
腹臥位正面の二重造影からはじまり、回盲部の圧迫まで順番に撮影を行っていきますが、腹臥位の撮影体位が少ないため、透視下での十分な観察と斜位のかけ方に工夫が必要との事でした。
撮影枚数は14枚、ちなみに他の施設の方々は10枚~15枚位のようでした。
今回の撮影法で一番注意すべき点は、ゾンデを入れたままで撮影を終わる事です。
直腸診を我々技師が行なう事には問題が多いのかもしれませんが、できれば注腸検査開始前に直腸診、そして検査の最後にゾンデを抜いて直腸部をていねいに撮影して欲しいと私自信は思います。

注腸ルーチンの紹介と画像評価①  「 春江病院ルーチン 」

評価担当委員  福井県立病院  柴田 雅道 さん

注腸における画像評価は、注腸X線検査標準化の改定案を用いて行なわれた。最初に、1cmの病変を見逃さない事が重要であるとの説明がされた。
それは病変の大きさが1cm以上になると、ガンである確率が半分を超えるからでありそのためにも見逃さない技術と熱意が大事なのでは?

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さて画像評価の方法であるが、 1) 描出範囲(二重造影描出範囲)
2) 便残渣
3) バリウム付着
4) はがれ・ひび割れ・凝固
5) Fine Network Pattern(無名溝)
の、5項目を直腸、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸(虫垂も含む)の6部位それぞれについて評価を行なう。
しかも腸管は非常に長いため、各部位ごとに復数枚のフィルムを見て、背側・腹側の全てが写し出されているかを5段階評価で記録して行く。
毎回 柴田さんには、たくさんのフィルムを丁寧に画像評価して頂き、大変頭の下がる思いで感謝しています。
さて今回提出して頂いた春江病院の評価はおおむね良好であったが、腹側の描出が少ない事と、ゾンデを抜かずに撮影を行った直腸の評価が低くなっていた。
FNPも一部評価が低い所があったが、おおむね良好と判断されていた。
今後は、この評価を基準にして検査に研鑽して頂きたいと思う。
なお、FNPの描出は1cm以上の病変の描出にはあまり影響は無いが、微少平坦病変を描出するためには必要であり細心の注意を払いローリングを行なうべきである。

症例検討会

今回は注腸症例コレクションと名づけたいコーナーであった。症例を読影する事も大事であるが、病変がどのように写真に写し出されているかを視る事も大切である。
症例1Proctos~Rectum(Rb)にかけての3型
症例24型
症例3Ra~RbにかけてのLST
症例4潰瘍性大腸炎
症例5虚血性大腸炎
症例6多発性SMT
症例7回亡部位置異常
以上の症例であるが、症例1では、腹臥位でお尻を上げた側面像の写真があり、会場より「なぜそのような体位で撮影がされたのか?」と質問がとんだ。 解答はヒミツ!

文責K,K 校正N,Y

第52回研究会

医師講演    「 上部消化管内視鏡像の見方と読み方 」

福井社会保険病院     副院長     藤田 学 先生

今回、福井社会保険病院副院長藤田学先生に内視鏡の基本について講演をお願いいたしました所、快くお引き受けくださいましてありがとうございました。紙面をお借りしてお礼申し上げます。

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最初に内視鏡検査とX線検査の特徴を簡単に説明して頂きました。
当院では、内視鏡のスタッフに医師1~2人、看護師3~4人、洗浄係1人で一日20~30人の患者さんを検査し、MOディスクに保存をしている。
ルーチン撮影では、20コマ撮影を採用しており食道下部から十二指腸までくまなく観察、そして撮影を行っている。
食道におけるビランの説明
グレードA,B,C,Dの説明と内視鏡像を見ながら解説
胃ポリープ
山田分類(ⅰ,ⅱ,ⅲ,ⅳ)と内視鏡像を見ながら解説
胃潰瘍
ul分類(ⅰ,ⅱ,ⅲ,ⅳ)と内視鏡像を見ながら解説
老人になると体中上部に潰瘍ができやすいとのこと

社会保険病院 藤田先生

内視鏡による止血法について
止血剤(トロンビン)の散布

高周波で焼く

クリップをかける、エタノールを注入(血管を潰す)
つづいて内視鏡的治療、胃ろう造設の説明がスライドで行なわれました。
胃がんの説明(成人病検診発見例、集団検診発見例)
肉眼分類(早期、進行)の説明と上記発見例のX線症例と内視鏡像を対比しながらわかりやすく説明して頂いた。
私のように検診施設に勤務する者は、内視鏡に接する機会があまり無いため、今回のように基礎的な事について内視鏡像を見ながら説明して頂くと、非常にわかりやすく勉強になりました。
最後に会場より内視鏡の盲点、写真の見方、X線への要望とルーチン撮影における(集団検診)充影像の必要性について質問が出たところ、快く解答して頂きまして有り難うございました。

症例検討会

今回は、福井社会保険病院車検診直接撮影7枚法(1枚撮-4枚、4分割-3枚)で、見つかった症例です。
全体を見回したところ大きなチェックできる所見は無く、『異常なし』にしてしまいそうな症例でした。
読影を担当した北川技師は、Antrum大弯のarea不整様(もやもやした円形上の部位)とプレピロリス後壁小弯よりに見られたareaの顆粒状に見える部位2ケ所を指摘した。areaの顆粒状がやや粗大化?しているように見え、はっきりした陥凹所見はわからないが、Ⅱc を疑い精密検査にまわすとのことであった。

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大弯のもやもやした円形上の部位は、他の写真でよくわからない(写っていない?)とのことでパスをした。
精密検査の写真では、病変部位にクリッピングがされており病変の位置の同定はできたが、はっきりした病変は見えませんでした。
つづいて内視鏡写真を見て、前庭部小弯に集中を伴う陥凹性病変を見つけⅡcと読んだ。
切除標本について司会担当者島田さんより説明があり、Ⅱc+Ⅱb, m癌との報告があった。
今回の症例では、スタンプ画像をどう見るかが問題で北川君が指摘したAntrum 大弯のarea不整様でもやもやした円形上の部位が、小弯側の病変ではないかとの説明があった。
再度撮影フィルムを検討すると同部位の小弯にわずかな陥凹を思わせるコマが二ケ所見られた事を考えるともう少していねいなアドバイスが必要だったのではと反省する症例であった。
また、限られた時間で撮影を行なうルーチン撮影の現場では、ローリングによるきれいなバリウムの付着が非常に大切である事を示している症例でもあった。これからも丁寧なローリングを心掛けましょう。

その他

集検学会『認定技師』のポイント拾得に付いて、福井県の学会世話人より報告がありました。
簡単に言いますと、5年間に日本消化器集団検診学会総会・大会のいずれかに1回以上の出席及30単位以上のポイント取得が必須とのことでした。
ポイントの内容については、実績・学術集会・研究会・研修会・論述などそれぞれに決められています。詳しくは、各県の学会世話人の方にお聞き下さい。

文責K,K 校正N,Y

第51回研究会

会員発表1    「 胃X線フイルム読影の手順 」

福井県済生会病院   野路 育伸 さん

済生会病院 野路さん

今回 読影の基本がわかるようにと野路世話人が会員にレクチャーすることとなった。とにかく間違ったことを教えるわけには行かないと本人はずいぶん前から準備を行なっていたようであるが、皆さんはいかがでしたか?
私自信も読影は?の世話人であるから、正直???でした。でも皆さん、消化管の撮影を行なっていくには避けて通れない道なのです。未だにボタン(スイッチ)さえ押せれば良いなどと思っている技師はいないと思いますが、もしおられるのなら今からでも遅くはありません。私と一緒に勉強しましょう!!
さて本題に戻るとして、まず一枚の二重造影の写真が提示され、その中から異常所見を見つけなさいと言う問題から始まった。
二重造影法で示現されるX線像は3種類に分類され、はじき像、たまり像、接線像で構成される。
また、胃X線診断は大きくわけて撮影・読影・鑑別診断の3要素から成り立っており、『異常所見を見つける』=『読影』と言う事に当たるわけである。
異常所見が発見できたとして、次に異常所見の分析を行なう必要があるが、どのように分析をすれば良いのかについては、鑑別診断で求められる情報を知らなければならない。そうする事によって求められる情報を撮影にフィードバック出来るのである。
異常所見の分析とは何か、難しく考える必要はないとの事である。まず隆起か、陥凹性病変かがわかれば良い。そしてそれがわかれば次に以下のような情報を分析していけば良いとの事であった。 ・ 病変の存在部位の決定
・ 隆起性病変か陥凹性病変かの判定
<隆起性病変のとき>
・隆起の形
・隆起の大きさ
・隆起の高さ
・隆起の立ち上がり
・隆起の辺縁の性状
・隆起の表面の性状
・病変の硬さ
<陥凹性病変のとき>
・陥凹の形
・陥凹の大きさ
・陥凹の深さ
・陥凹の辺縁の性状
・陥凹の内面の性状
・陥凹の周辺の性状
・病変の硬さ

会員発表2  「 胃集検発見がんフィルムの読影 - ポジショニングを考えよう - 」

福井県健康管理協会   木村 一雄 さん

さて野路世話人の読影についてのレクチャーが済んだところで、実際に症例を見てみましょう。
第一症例
写真は胃の変形が強く、部位の同定が困難な症例であったが、非常にキレイに撮影されていた。

健康管理協会 松澤さん

しかし綺麗な写真がかえって仇になったのか周堤もごつごつした感じが見られず、陥凹面が無構造でツルンとしていたため、陥凹内の辺縁のバリウムを見て隆起性病変と読み違いをしてしまった。
撮影のアドバイスとしては、陥凹内にバリウムをためた像、抜いた像、周堤に対してバリウムをはじいた像が必要であると思われる。
病変の位置から考えると圧迫はできないため、空気量を調整した写真や側面像などがあると、もっと良かったと思う症例でした。

 

第二症例
この症例は胃形が牛角胃で病変がAntrum小彎にあり、さらにキーフィルムを隠して行った 症例検討であった。
ルーチン撮影でのポジショニングだけでは、病変が球部と重なったり、側面像になったりで、情報をたくさん引き出すことができなかった症例である。
Antrumの病変を写すには、軽い第一斜位で立位から台を倒しながら幽門前部よりバリウムが抜けた瞬間を狙い病変を撮影する方法がある。これは特に牛角胃の場合、空気量が多くなるとAntrumが背中側に回りこんでしまうためで、空気量が調整出来ない時などは特に有効な撮影手技だと思われる。
会場からは、枕を使用した腹臥位二重造影も有効では?との意見も出た。
枕を使った前壁撮影については、大阪の吉本先生に講演をしていただき、枕の使用に慣れることが重要との事であった。会場よりこういう意見が出ることが一番嬉しいですね・・・・

社会保険病院 山川さん
 

第三症例
体上部にマーキングがされている辺縁のスムースな陥凹性病変で、良性か、悪性かを見極めるのがポイントの症例でした。
しかし『胃集検発見がんフィルムの読影』のタイトルの為か?いきなりⅡcとの解答、話の途中が聞こえてなかったと言う下手な進行のせいもあったのか・・・。申し訳なかったです。
この症例は実は早期類似進行癌でした。しかも悪性サイクルのタイプ、だからマーキングがされていたのでしょう。撮影のポイントは陥凹面・周り・ホールドをいかに撮るか・シャッテンプルスインミニッツ、上手く撮ってありましたよ。あと、圧迫ができないなら空気量の調整もお願いしたいですね。

胃ルーチンの紹介と画像評価③    「 福井県済生会病院ルーチン 」

評価担当委員       福井県立病院  柴田 雅道 さん

県立病院 柴田さん

今回は、野路世話人から自分の写真を評価して欲しいとの希望があり行なわれた。
まず、ルーチン撮影の紹介を彼自信が行ない、評価を柴田世話人が報告した。
撮影は9枚(食道は50歳以上、スポット2枚)で、充満像(腹臥位、立位)は医師の希望もあり両方を撮影しているとのことでした。
ストマップの評価は、レリーフ撮影とフィルムから少し出て欠けてしまった部分を差し引いても、 75,5点と高い点数であった。
自分から申し出るだけあり綺麗な写真で、誰もが感心をしていた。しかし画像評価の点では、思ったより点数が出ず、(きびしく見すぎた?)柴田世話人よりその説明がされた。原因として食道撮影がない(50歳以下であったため)、十二指腸にバリウムが流れていない、そして発泡剤とバリウム(混合)の関係が良くないのでは?などが挙げられた。
会場からも、発泡剤の量は6gより5gが良いのでは?バリウムの混合比を変え、もう少し小粒子を増やしては?等々の意見が出された。野路世話人より今後の課題として再検討をしていきたいとの事であった。

 
文責K,K 校正N,Y

第50回研究会

メーカー講演     「 注腸用バリウムの特性と開発 」

堀井薬品工業(株)本社企画開発部長    雨宮 哲夫 先生

堀井薬品工業 雨宮先生

今までバリウムの話と言えば、上部消化管についての話であった。しかし下部消化管専用に開発されたバリウムが在るとはつゆ知らず認識の低さに恥ずかしい限りである。最初にバリウム製剤における粒子特性についておさらいをした。
粒子の単位面積当りの表面積による考え方を聞き、粒子の大きさにより酸への影響の違いなどが確認できた。添加剤などばかり気にしていましたが、バリウムの混合の時には粒子配分にも気を付けましょう。
大腸は胃と形態が違い筒状であるため、注腸用のバリウムは付着の良いもの(小粒子主体)を基本としてきたが、高濃度バリウム(上部消化管用)が出現してきてからは大腸にも用いられるようになってきた。ただし下部消化管には保険適用外の物もあるため必ず添付書類を見る必要があります。 現在は小粒子タイプが中心で60~70%の濃度で使用されているが、将来的には大粒子タイプの配合により耐粘性・耐塩性を強め120~150%位が標準濃度となるように考えられている。
注腸検査数も最近では内視鏡検査におされて減少気味であるが、メーカーとしては今後、表面型の微小病変(5m/m前後)をターゲットにして、それらをクリアに写し出す必要があると考えており、前処置・高濃度バリウムの開発に力を入れている。
前処置はブラウン変法が現在主流であるが、バリウムが高濃度化されていけば内視鏡に使われるMGP等張法、PEG法などによる注腸撮影も考えられる。
MGP等張法:腸管洗浄が良く、残渣が少ない
問題点:服用量がやや多い(1.8ℓ)
ひび割れについて
前処置の不良:部分的にバリウムの付着が違うとおこりやすい
検査時間:airの追加はおこりやすく15~20分位で終了するのが良い
腸内pH:前処置の残液成分で変わる
バリウム濃度・量:適正であること
添加物:量・種類が浸透圧に影響する
体液にそろえておくと良い
浸透圧に対応:ひび割れ、付着に問題がある時Naclなど加えてみるのも良い
浸透圧が高いとヌベーとした(切れの悪い)写真になる
Naclは検査中に吸収されるが、ソルビトールは最後まで同じレベルを保つため使いやすい
ベースは小粒子 → 大粒子を一部利用 → さらに高濃度化を考えてみる

平成14年度総会

1、平成13年度 事業報告
2、平成13年度 会計報告
3、平成14年度 事業計画(案)
4、福井県消化管撮影研究会会則(案)
以上が報告され満場一致で了承され無事総会も終わりました。
昨年は参加人数も増え世話人の皆さんご苦労様でした。
今年も何かと忙しいと思いますが、よろしくお願いします。

文責K,K 校正N,Y
 
 
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Last-modified: Sun, 05 Feb 2017 10:27:54 JST (232d)